某百合オンリーイベント開催中止ついて思ったこと

 

今日は珍しく真面目な話を書こうと思います。

 

2018年12月に大田区産業プラザPioにて開催予定として告知され、その後開催中止を発表した「Lフェス」という百合オンリーイベントについてです。

 

 

Twitterでしか情報を発信していないことや、運営者がツイートを消していることなどで、状況がいまだによくわからないまま「結局あれはなんだったんだ」と思われている方もいるかもしれません。

 

最初に告知された3月23日から以後、定期的にツイートを追っていた身として、これはうやむやになったままではいけないと思い、この記事を書くことにしました。

 

ちなみに私自身はLフェス運営とは一切関わりはありません。

自分なりに調べた点や、考えたものをまとめています。

 

私自身、今回のLフェス開催中止では、同人(アマチュア創作)の抱える2つの問題が浮き彫りになったと考えています。

その2つをそれぞれ簡単にまとめて話します。

 

そもそも「Lフェス」はなぜ開催中止になったのか

経緯から説明しましょう。

すべてのはじまりは2018年3月23日のツイートでした。

 

 以下、時系列に起こった出来事をまとめました。

※一部削除されているツイートもあるため、正確性に欠く部分もあります。

 

◆ 3月22日

Lフェス実行委員会アカウント(以下Lフェス運営)がTwitter上に登録される

◆ 3月23日

Lフェス運営から、ツイートにて画像付きで百合オンリーイベントの開催が予告される。各オンリーベント個別については伏字(『少●革命ウ●ナ』オンリーなど)でツイートされた。ツイートされたオンリーイベントとしては以下の通り。

 

◆ 3月23日以降

Lフェス運営から発信した告知ツイート宛てに問題となったジャンルに対して「公に募集するジャンルではない」「名称を堂々と書くジャンルでない」などの意見が、およそ20件ほどリプライされる 。

 

◆ 3月27日

問題となったジャンルのオンリーについて開催項目からの削除を求めるツイートに対して、運営側から今後隠れて運用し、名称は「private love」とすると返信。

 

◆ 3月30日

Lフェスと名前の似ている百合ジャンル最大のオンリーイベント「GirlsLoveFestival」運営サイドより、Lフェス運営に対して、同イベントの略称(GLFES)と類似したイベント名称であることで多数の問い合わせが届いている点、イベント名称の再考及びコンセプト・連絡先などを詳細に一般公開してほしいという要望がリプライされる。

それに対して、Lフェス運営は4月2日イベント名称の再考と変更し報告する旨をリプライ。

 

◆ 4月2日 0時56分

Lフェス運営より、問題となったジャンルの表記をツイート画像およびヘッダーから削除したことを謝罪と共に告知される。

複数のユーザーから、固定ツイートからジャンル名が消えてない点に関する批判や、今後もイベントは開催するかという問い合わせがリプライされる。

 

◆ 4月2日 2時50分

Lフェス運営より開催中止が告知される。

 

1.問題となったジャンルに対するファンの認識の甘さ

私自身、問題となったジャンルには一般消費者としても、サークルとしても、イベント主催としても接したことがあります。

その中で、ジャンル当事者と非当事者間での認識の差だけでなく、ジャンル当事者間での認識の差が広がっていることを感じています。

 

問題となったジャンルがなぜそこまで他の人に知られないようにしているのか、たぶん知らない方にはなかなか納得できない面もあるでしょう。

まして、最近ではオープンに創作を推奨している声優の方もいたりして「本人がOKと言ってるんだし」といった認識を持っている人もいるように思います。

 

こういう時によく本人にばれたら不快だから問題だと言われることも多いですが、漫画やアニメだって原作者が不快に思うことはあるでしょう。

ただ、三次元というのは、本人そのものの姿や名前が価値を持っており、事務所にとっては重要な自社製品でもあります。その製品に似た製品(同人誌やグッズ)が作って販売されることは、自社の利益を損なうことです。

利益が損なわれる可能性がある以上、それを除外しようという動きが起こるのは当然でしょう。

 

そもそも、漫画やアニメも同人自体が盛り上がることで原作にも利益があるので目をつむっているだけで、自社の利益を損なえばいつでも訴えようと思えば訴えられるのです。

 

そういう除外の動きが起こりやすいジャンルだからこそ、すこしでも除外につながる可能性がある(事務所などへ伝わる可能性がある)一般の目に触れないようにというのが暗黙の了解になっているのです。

 

ここからは私の勝手な推理ですが、開催した内容から見て、たぶんLフェス運営は某アイドルアニメ周辺の声優さんをご存知だったんだと思います。

同アニメでは、ファンの母数が多い事や声優さん自身がファンに対してフレンドリーなこともあり、問題となったジャンルについても認識が甘いファンもいるように見受けられました。

 

以前から問題となったジャンルの中では、このような認識の差が問題になっています。

今回は、それが如実に表れたものだというのが私の感想です。

 

2.同人イベントのノウハウが限られた人にしか共有されていない

これは私自身が同人イベントの主催をしている経験から考えたことです。

Lフェス運営にも、認識の甘さや、運営体制の不明瞭さなど改めるべき点はあったと思います。

 

ただ、正直なところ既存のイベントのノウハウが共有されず、同人イベントのスタッフを長年経験しているひとがそのノウハウを持って新規のイベントを立ち上げているような現状にも問題はあるのではないでしょうか。

そのような現状があったからこそ、今回のようなイベントのノウハウを持っていない運営によるミスが起きたのだと私は思っています。

 

確かに同人活動は、先に述べたようにグレーゾーンの大きいものです。

二次創作や成年指定の頒布物を除かない限り、リスクはつきものでしょう。

 

だからこそノウハウは内々にとどめておこうという考え方があるのかもしれません。

 

しかし、本当にそのままでいいのでしょうか。

アンダーグランドの娯楽として楽しむことと、きちんと秩序立って運営することは違うことだと思います。

 

また、スタッフの確保すらままならないと言われている現在の同人即売会の各運営者がこのまま高齢になっていけば同人そのものは衰退していくことになるでしょう。

 

もし、叶うなら、同人即売会のノウハウにもっと気軽にアクセスできるようになり、秩序だった同人誌即売会が気軽に開催できるような世の中になってほしいです。

気軽に小規模のイベントが開催できるようになれば、一部の運営者が無理に大きな会場を取って運営するのでなく、小さな会議室で利益の生まれるイベントを開催できるはずです。

 

同人イベントの主催に必要なのは、物事をやり遂げるだけの責任感とそのジャンルへの情熱。あとはすでにあるノウハウや知識を使えばいい。

 

そんな世の中になることを心から望みます。